7/18に三つ峠で3度目の歩荷山行を行いました。比較的短めの梅雨が明け、季節は夏本番まで秒読みといった中での登山でした。ただ立っているだけでとめどなく汗が流れるカンカン照りの中、15~20kgの荷物を背負って山に登る歩荷は本当に辛く険しいものだったけれど、他の人がその大変さを事細かにブログに書いてくれていると思うのであえてここでそれを詳しく書くことはしないでおきます。
歩荷は毎年三つ峠で行われます。理由はアクセスがしやすいから。そんなわけで僕たちの頭には三つ峠=歩荷=辛いし嫌いという図式が刷り込まれてしまっていますが、登山のコースも豊富で自分好みの行程を組み立てることができますし、山頂付近にある屏風岩という大岩はクライミングが盛んで、決して三つ峠は愛されない山なんかではありません。山頂からは見下ろすように高くそびえる富士山を眺めることができ、夏にはウチョウランがその花を咲かせる様子が楽しめます。ようするに僕たちが勝手に歩荷の山に選んで勝手に嫌っているということです。三つ峠は被害者と言ってもいいでしょう。
なんでそこまで辛い歩荷を行うのか、それは歩荷を歩き切る体力がなければ現実的に夏山合宿に参加できないからです。決して僕たちは自分の身体を痛めつけるのが大好きというわけではなく、必要なことだから嫌々やっているだけです。例年山にテントを張り4~5泊して縦走する夏合宿は精神的にも体力的にも過酷です。ですが、だからこそ僕たちを言いようもなく惹きつけて離しません。無事に夏合宿を成功させ、その旅で出会ういくつもの目を見張る景色や仲間との思い出をリュックサックいっぱいに詰めて持ち帰るために、その重さに耐えられるような身体を作らなければならないのです。
三つ峠での歩荷を耐え抜いて、僕たちはようやく八月に待つ夏合宿は日本アルプスへの切符を手にすることができました。1年生と2年生にとっては最初の、そして僕たち3年生にとっては最後の夏、その長く短い旅は既に始まっています。
Comments